どさんこコロについて

精神医療のユーザー、家族、精神保健医療福祉専門職、弁護士、教員、
ジャーナリスト、行政機関職員、学生をはじめ、精神医療に関心のあるみなさまへ

「どさんこコロ」について

 皆さんはアドボケイトやアドボカシーをご存じですか。どさんこコロは精神科アドボケイト活動を行うことを目的として発足した団体です。

 アドボケイトとはさまざまな理由で困難な状況に置かれている本人の権利を擁護する人のことです。アドボカシーとはアドボケイトが行う行為を指し、以下の4つのアドボカシーがあります。

  1. 専門職によるフォーマルなアドボカシー
  2. 家族や友人など身近な人によるインフォーマルなアドボカシー
  3. 本人と同じような経験を持つピアによるアドボカシー
  4. 第三者による独立アドボカシー

 下記の図のように4つのジグソーパズルが組み合わさることで適切なアドボカシーが実現できます。私たちはこの中の独立アドボカシーを実践します。 

出典:令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金(障害者政策総合研究事業)地域精神保健医療福祉体制の機能強化を推進する政策研究精神障害者の意思決定及び意思表明支援に関する研究 —入院中の精神障害者の権利擁護に関する研究—から抜粋、一部改編

~最近の動向~
 最近は、厚生労働省の検討会注1)の中で精神医療におけるアドボケイト制度の導入が盛んに議論されました。精神科アドボケイト制度は精神科病床の入院者の権利を擁護し、本人が権利を適切に行使できるように援助することを重視します。
 精神科病床では医療上の理由から、安全や規律を重視するために様々な制約があります。また、入院者と職員の関係は上下関係になることがあります。さらに、閉鎖病棟や保護室など外部と遮断される特殊な環境が存在します。そのため、本人の立場に立ち、丁寧に話を聞き、本人をエンパワメントする第三者による独立の精神科アドボケイトが必要です。

注1)厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課 地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会 2021年10月11日から2022年6月9日に13回開催.

設立概要

1.設立の目的

 わたしたち「どさんこコロ」は、独立アドボケイトとして第三者の立場から精神科病床の入院者を中心に電話相談を受け、面会に出向き、本人の困りごとや悩みごとを聴き、安心して医療の利用や地域生活ができるように、情報提供などのアドボケイト活動を行うことを目的とする団体です。さしあたり、任意団体として活動していく予定です。

2.名称

 本団体は「どさんこコロ」と称します。北海道民のこころという意味に加え、アイヌ語の「コロ」(「持つ」という意味)から、「人としての権利を持つ」、「つながりを持つ」ために活動を進めていきます。

3.主な活動内容

  1. 電話相談:精神科病床に入院中や入院経験者、家族、関係者からの電話相談を受けます。
    電話相談日:毎週決まった曜日の午後(週1回程度)
    電話担当者:電話相談の研修を受けた担当者が交替で電話を受けます。受けた電話の内容により、面会活動や、支援機関等につなげます。
  2. 面会活動:病院に話を聞きにきてほしい依頼があれば、2名のスタッフが病院を訪ね、話を聴きます。当面は札幌圏限定になります。話を聴くことが中心となりますが、必要に応じ情報提供や、他機関の紹介を行います。
  3. 活動成果の発信
    2022年10月にホームページを立ち上げ、次年度の活動開始後から、状況報告を行います。

4.団体の事務局

〒060-0061
北海道札幌市中央区南1条西1丁目15-3 3F LIGHT OFFICE
電話相談 011-600-6313(毎週水曜日:午後5時から午後8時)

5.活動開始時期

2023年度からの活動を予定しています。
多くの皆さまのご参加、ご賛同、ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

2022年10月
どさんこコロ設立発起人一同

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